2010年1月、季節外れの衣替え〜Googleモバイルクローラ〜 携帯FLASHフォーム
2010年1月、季節外れの衣替え〜Googleモバイルクローラ〜
2010/02/08 10:00
米comScoreの調査によると、検索エンジンとしてGoogleは2009年12月時点で878億の検索数をほこる。この数値は全世界・全検索の66.8%となり、世界で最も人気のある検索エンジンであることは言うまでもない。もちろん、モバイル版の検索エンジンも提供しており、それを構成するありとあらゆるものが進化している。今回は、事実上の世界ナンバーワン検索エンジンであるGoogleのモバイル版クローラについて動きが確認されたため、その最新情報に触れたいと思う。まずはじめに、検索エンジンの仕組みとクローラについて簡単に説明すると、クローラとは、検索エンジンがWebページの情報を収集するためのプログラムである。検索エンジン側では、クローラの収集した情報をデータベースに保存する際に体系化し、検索される度に、そのワードに対して最も的確な情報を含んでいるであろうWebページを検索結果に表示する。すなわち、検索結果に表示されるWebページは、一部の例外を除いて、すべてクローラに収集されたもので、検索エンジンのデータベースに格納されているものということになる。つまり、クローラに読み込まれなければ、いかなるサイトも検索結果には表示されない。つまるところ、SEOを考える上では、クローラにアクセスされるか否かが非常に重要なカギとなるのである。さて、クローラについてもう少し細かく紹介したい。GoogleモバイルクローラにはNEC製のドコモ端末(3G・2.5G)、KDDI端末、そしてNokia製端末を装ってアクセスしてくるものが存在する。何故こうした端末を装ってサイトにアクセスしてくるかは明らかではないが、おそらく、そうしなければ“非対応端末”として扱われてしまい、円滑な情報収集の妨げとなり、有意義な検索結果の提供に支障をきたすからではないかと筆者は考えている。Googleモバイルは上述した端末を装って、サイトにアクセスしてくるわけだが、2008年11月におけるNokiaの日本市場撤退のニュースを受けてか、2009年になってからというものNokia端末を偽装したクローラはめっきり姿を現さなくなった。代わって、2009年2月頃からその存在が確認されはじめたのがサムスン端末を偽装したクローラだ。渋谷の街頭やテレビコマーシャルで、坂本龍一氏を起用した「OMNIA」のプロモーションを見かけたことがあるが、こうしたことも少なからず影響しているのであろうか。さらに2010年1月初旬ころから、iPhoneを偽装したクローラが姿を現しはじめた。このiPhone偽装クローラの投入に関しては、不可解な挙動であると筆者は感じている。というのも、筆者の個人的な感覚では、iPhoneといえば“ケータイ”というよりも“スマートフォン”であり、換言すると、フルブラウザでPCサイトを閲覧するためのモバイルデバイスである。筆者もiPhoneユーザーとして、PCサイトの閲覧はするが、モバイルサイトの閲覧はほとんどしない。さまざまなモバイルサイト担当者へのヒアリングでも、おサイフケータイに対応しないなどの理由でiPhoneを非対応端末に設定している、または対応端末設定としていないサイトが圧倒的に多い。ということは、GoogleがiPhoneを装ったクローラを投入しても、モバイルサイトの情報を収集することが困難なのではと疑問に感じていた。だが、その疑問を解消するためにさまざまな角度から調査を進めていたなかで、その疑問を紐解く大きなカギが、Admob(アドモブ)が2009年12月にまとめた米Apple社の調査結果の中にあった。その結果というのが『日本におけるiPhone普及台数の伸び率が、2009年11月時点の数値が同年1月時点に比べ約400%となり、世界一となった』というものだ。ケータイ白書2009を読み返してみても、「今後端末の購入の際に重視したい機能」というアンケートでは「高画質ディスプレイ」「カメラ機能」「音楽プレーヤー機能」「GPS機能」が高い人気を集める機能であるという結果になっている。iPhoneはこうした条件を満たす端末であり非常に高い人気を集めるため、GoogleがiPhoneを装ったモバイルクローラを投入したことがうなずける。Googleは、日進月歩の携帯電話端末の技術進歩と日本マーケットの実態に即したアルゴリズムを形成するため、モバイル用クローラも同様に、マーケットに即したものを投入していると推察される。その、検索エンジンテクノロジーのスパイラルアップの過程において、上述の通り、iPhone偽装クローラの投入という選択肢が生まれたものと筆者は考えている。「iPhoneからのアクセスだからといって、PCサイトへ振り分けていると、実はGoogleモバイルのクローラであった」なんていうことが往々にしてありえるので是非一度、アクセスログをご確認いただきたい。もしかすると、サイト自体がiPhoneを偽装したクローラの死角である可能性も十分にある。冒頭にも述べた通り、理論上はクローラに発見されないページは検索結果に表示されない。サイトにアクセスする生身のお客さんと、クローラというお客さんの双方を大切にすることをおすすめする。(執筆:アウンコンサルティング株式会社栗原悠)
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